2025年6月22日日曜日

鳥啼き魚の目ハ泪、と、丸谷才一

■ 2025-06-22
■ 今朝の、日本経済新聞・私の履歴書・早川浩㉑、に
英文学に通じた作家であり、文芸評論家でもある丸谷才一さんは1950年代にグレアム・クリーンの翻訳を当社からだして以来の長い付き合いだ。とあった。
■ グレアム・グリーン選集・全15巻が本棚にある。
■ 映画・第三の男が面白かったから買ったんだと思う。
■ 丸谷才一が翻訳しているのは「第三の男」ではなかったが、
■ 丸谷才一を知ったのはその頃だったかもしれない。
■ 丸谷才一著・新々百人一首・新潮社は、時々読んでいる。
■ 三番目に、春・二条后の歌の解説をしている。

雪のうちに春はきにけりうぐいすの氷れる泪いまやとくらむ   二条后

■ ここに泪とあるものだから、松尾芭蕉の句を引いている。
■ 引かなければよかったろうに、と思う。
■ 芭蕉は、旅から帰り、5年後に奥の細道を書いた。
■ 見送ってくれたのは、次の4人だった。
  1. 素堂
  2. 原安適
  3. 杉風
  4. 濁子
■ 素堂、原安適は友達。杉風は魚屋、濁子は、あだ名が鳥金右衛門で、この二人が弟子だった。
■ 芭蕉を、あざとい、という人がいた。そういうことだ。
■ 自分のことを句にしてもらって感激し金銭的援助を惜しむはずはない。

行春や鳥啼き魚の目ハ泪

■ 是を矢立の初めとして、などと白々しく書く芭蕉だ。こんな書き方、書かなくてもいいことを書いている。
■ だから、芭蕉はこの句を思いついたので、奥の細道を書き始めたという感じがする。
■ だいたい、水の中にいる魚に泪などあるはずはないので、少なくとも、魚屋の杉風はすぐ自分のことだと分かった。
■ 丸谷才一は奥の細道を読んではなかったのではないか、と思われる。


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